本日(4月2日)は台北県政府(知事周鍚瑋氏、国民党籍)文化局「楽生療養院取り壊し工事」入札案の開札日である。青年楽生聯盟と楽生自救会は、午前中に県政府の玄関を訪れ、文化局が文資法(文化資産法)に則らず、古跡資格の審査を遅遅として進めず、なおかつ入院者の在院保障プランや詳細な保存プランも未完成のまま、一方的にに取り壊し工事の入札を進めることに抗議した。

青年楽生聯盟の廖家弘氏は、馬英九次期総統(国民党籍)が2007年11月に「北台湾捷運網路(北台湾メトロネットワーク)」を政見として掲げ、その中にメトロ新荘線を桃園まで延長する計画がすでに含まれていることを指摘する。桃園県知事の朱立倫氏(国民党籍)もまた、もしメトロが延長された場合、メンテナンス機廠は桃園県に設置することが可能で、楽生療養院も保存できると数度公言している。メトロ局さえ変電所の設置を急げば、電力供給問題も解消され、新荘線が部分運転開始可能ではないか。

今回の取り壊し工事のなかでリストに挙げられている貞徳舎、喜一社および納骨塔も、西側の環廠道路の縮減後に保存可能である。廖家弘氏は楽生機廠には複数の代替プランが存在することを強調したうえで、台北県文化局が法に則らず、楽生療養院の古跡審査会議を開かず、入院者とも十分な意思疎通を諮らず、在院保障プランもないまま発注を強行したことは大変な背任行為である。

抗議する市民は台北県政府に対する怒りを露わに、しかしあくまでも証拠を基に指摘すると、文化局長李斌氏が現れたが、公に発言することを拒み、ひたすら会議室に入りプレゼンテーションを聞くことを求めた。この提案が断られたため、李斌氏はいったん官署に立ち戻り、その場にいるメディア関係者に文化局は十分に対話する誠意を見せたとし、抗議する市民は単なるショーパフォーマンスだと暗喩した。これに対し抗議する市民は、過去4年間、関係官庁とは数えきれない協調会議を重ねてきたが、何の成果も得られず、役人の「誠意」にはうんざりだとし、今回の抗議はあくまでも文化局長が挙げられた質疑に対し公に答えることに意義がある。

台北県文化局はこうした高い姿勢を崩さず、何の対話も行われないままに抗議行動は終わった。しかし取り壊し工事開札が間近に迫るとともに、楽生療養院の危機もまた近づつある。